テレセントリックレンズの倍率選定

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 この度は、日々、当社に寄せられるお客様の問題・課題について、当社営業スタッフからの解決策を、ご紹介したいと思います。今回のテーマは「テレセントリックレンズの倍率選定」についてです。

 テレセントリックレンズを選定されるお客様のなかには、まず使用する倍率から選定するケースがあります。先日、あるお客様から希望する倍率の標準品がない旨のご相談を受けました。お客様が希望する大まかな仕様は下記です:

  • 1. 使用するカメラのセンサーサイズは1/1.8″。
  • 2. 倍率は0.1〜0.15倍が欲しい。
  • 3. W.D.はある程度融通が効く。

 たしかに、当社では今回の条件を満たす標準品が用意されていません。

 しかし、テレセントリックレンズの必須事項である「被写体以上の有効径を持つ前玉」に着目すると選択肢が広がります。

 つまり、希望視野よりも大きな有効径を持つ標準品があるか?

 カタログ記載の仕様の多くは、設計時に導入した仕様になります。

 実際に使用するカメラのイメージサイズが、設計数値より小さい場合は、記載の仕様倍率よりも下げることが可能です。今回のお客様を例にすると、当社標準品の「MPHC-03M-150」を一部改造することにより、倍率0.1〜0.15倍を満たすことが可能です。

 MPHC-150シリーズは大型イメージサイズを対象として設計しています。対象とするイメージサイズよりも小さなイメージサイズのみで使用する場合、設計時の倍率0.3倍を下げることが可能です。また、「レンズの中心は性能が高い」といった有利な点も使えます。

 カタログ仕様の最大視野がご希望の視野よりも大きい場合、この「倍率下げ」が使える可能性があります。当社標準品にご希望の倍率がなかった場合も是非一度、当社へご相談ください。